第171回通常国会は今月3日迄であったが55日間会期を延長して、7月28日までとなった。その理由は補正予算は成立したが、それに伴う関連法案と年金法案及び海賊対処法案を成立させるために必要な時間が欲しいとして考えられた日数であった。しかし、民主党の最近における国会での対応が変わってきた様子である。衆議院議員の任期は9月10日までであるから、それまでに、指導権を持って総選挙を行ないたい。と考えて解散を促し、法案の採決にも非常に柔軟な態度で応じている。次の選挙において政権交代を叫ぶ民主党は、小沢一郎氏に変えて鳩山由紀夫氏を党の代表として選出し、体制を整え直したから、国民には一度民主党に政権を与えてください。と大声を張り上げております。しかし、小沢代表の時と何も変わっていない。本来ならば政権交代は手段であって目的ではない。政党は実現したい。こう言う政策があって、それを実現するために政権交代を訴えるのが筋であって、その中身が何か分からないのでは困る。今の日本の国民をどう守るのか、安全・安心をどのようにして国民に与えるのか、ただ、官僚を攻撃するだけで、政権をくださいと言ったのでは国民がかわいそうである。与野党を問わず議員が国会で質問するときは、官僚が作成した資料を参考にして質問資料を作っている。何処の国でも、公務員が行政を実行して、その国の存立を守っているのではないかと思います。官僚の悪口を言っても誰も怒らないし国民の受けがよいから一番弱い立場の公務員を攻めているように思えてならない。公務員の中にも職務に専念せず、組合活動にばかり従事するいわゆる「ヤミ専従」も明るみに出ているが、彼らを批判し、徹底的に糾明していくべきが本当に国民のためになるのではないか。ただ、政権交代という言葉だけに目を奪われ幻想を夢見ていたら取り返しのつかない日本社会に成っていたということには成って欲しくない。 |