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永田町通信
(H20.9.9)
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 福田首相が9月1日夜、首相官邸で緊急に記者会見して、首相を辞任する意向を表明した。一ヶ月前に新しく内閣を組織したばかりで、国民は、みんな驚いたことと思う。安倍前首相に続き2代続けて1年で政権を交代する事は、国民にとって不幸な出来事である。日本に対する世界の評価も悪くなるし、信用度も落ちるのではないかと心配する。しかし、政治は一刻も休むことは許されない。福田首相の退陣表明を受けて、後継を選ぶ自民党総裁選挙は総裁選挙管理委員会の決定で9月10日告示、22日投開票で実施される事になった。本命視される麻生幹事長だけでなく、複数の候補者がこの総裁選挙に立候補する動きであるが、自民党の総裁選始まって以来の多数の候補者が立候補することになりそうである。この度の総裁選挙は自民党国会議員の387票と47都道府県連の141票の計528で争われる。この選挙は、日本の総理大臣を選ぶ選挙でもある。候補者には、明確な政治理念と具体的な政策を示し、活発な論戦を展開して貰いたい。麻生幹事長は小泉内閣以来の構造改革路線の軌道修正を主張し、財政出動による地方経済の活性化などにも前向きな姿勢であるが、これに対し、小泉改革路線の堅持を求める中川秀直元幹事長のグループがあり、経済財政運営を巡る路線論争は決着していない。麻生幹事長は昨年の9月に総裁選挙で福田首相に敗れて以降、地方に再三足を運び、地方の意見を十分聞いてきた。そして先月幹事長に就任すると、地方行脚で受けた地方の声を反映するため、財政再建の歩みを一旦ゆるめて、地方住民の強く求める景気対策を最優先する方針を掲げたようである。麻生幹事長の国民的な人気はここにあるのではないか。目前に迫っている衆議院総選挙のために又売名的行為として、自民党の総裁選挙を利用して名前をだすような不届きな心がけであってはならない。良識ある国民のご判断を期待します。

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