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永田町通信
(H20.02.13)
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 今国会の最重要法案は20年度予算であるが、それに次ぐもので国民の関心がある「ガソリン税」の暫定税率が大きく取り上げられている。本来の税率は(本則税率)法律により決められているが、それに期限を限定して上乗せしたり下げたりする、租税特別措置のことである。来月の3月末に暫定期限が切れるガソリン税は4月に入ると上乗せ部分がなくなるから1リットル25円安くなると言われている。この方法を導入した理由は石油ショックがあった70年代に、消費抑制や道路財源の充実を理由に暫定税率が導入され、その後延長を繰り返してきたもので来年度の道路特定財源は国・地方合わせて5.4兆円その内2.6兆円が暫定税率分である。暫定税率と言いながら30年以上続いているのはなぜなのか、それにはいろいろな理由があるが、去る1月21日の地方6団体の共同声明を見ると地方の要望がこんなに強いことが解る。地方6団体長とは全国の知事会・県議会議長会・市長会・市議会議長会・町村長会・町村議会議長会の全会長であり地方住民の要望を一番よく知っている方々である。その声明の中に住民の要望の最も大きいものは道路である。現行の暫定税率が廃止された場合、多くの自治体では道路の新設はおろか、着工中の整備も継続も出来ないばかりか、最低限の維持補修さえできなくなるなど地方の道路整備は深刻な事態に陥ることになる。その影響は、教育や福祉と言った行政サービスの低下など国民生活にも深刻な影響を及ぼしかねない。として暫定税率を維持するための法案を年度内に成立させるよう強く要望している。これを受けて自民、公明、両党が揮発油税率維持を5月末まで延長する「つなぎ法案」を提出したことで与野党の対決が強まり抜き差しならない状況になっていたが、衆参両院議長の斡旋でひとまず回避された。その斡旋の内容である「年度内に一定の結論を得る」という意味の取り方になお隔たりが有るようである。国民が求めるものは暫定税率の維持か廃止かという二者択一ではない。地方の実情を見極め、道路整備の予算をどう確保していくか最善の策を探っていくことを大いに期待しているのではないか。

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