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永田町通信
(H19.12.25)
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 平成20年の正月は14年ぶりに国会を開いたままの越年国会となりました。これは、インド洋での自衛隊による給油活動を再開するための新テロ対策法案を成立させる政府、与党の決意を示したものです。今の政治情勢を考えると、国民の理解を得ることを主眼として与野党が胸襟を開いて話し合うべきであるが、しかし、来年度予算を組むための税制大綱を見ると、次の総選挙をにらんだ暫定色の濃い税制になっています。自民党は先送りした消費税などは与野党で協議を求めたいものでありますが、民主党は予算関連法案を人質として衆議院の解散を迫り、衆議院でも現在の野党が過半数を取り民主党政権を創ることをねらっているため協議には乗ってきません。自民党執行部も総選挙への影響を嫌い、全ての政策は次の選挙で勝つためとして増税論議は棚上げされた格好になっています。年金については野党との正面衝突を避けて平成21年度からの基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げる事になっていますが、その詳述については書かれていません。次の衆議院選挙で政権の交代をねらう民主党もその展望は描けていないようです。
 こうした中で、年金問題など行政に対する信頼を揺るがす事態が生じており、公務員が全体の奉仕者であるとの原点に立ち返り、行政に対する信頼を取り戻すことが、喫緊の課題となってきました。また、行政機能を根本から見直し、徹底したムダの排除を行うことが求められています。そのうえ、偽装問題や食品の不正表示問題、高齢者をターゲットとする詐欺事件など、生活者や消費者の信頼を裏切る事件が続発しており、行政のあり方としても、真に生活者・消費者の視点に立った行政に大きく転換させることが重大な課題ではないかと思います。
 越年した臨時国会が1月15日で終了しますが18日から始まる通常国会では冒頭から相当緊張した国会となるであろう事が想像されます。国民のためにはどうしても、平成20年度予算を成立させなければなりません、福田政権としては始めて編成した予算であり、前年度比0.2パーセント増の83兆613億円ですが、重要な中身は医師会の要望を受け診療報酬が0.38パーセント増、公立小中学校教職員定数が1,000人増、道路特定財源の使用も地方の経済を念頭に先の参議院選挙の惨敗も考慮して組まれた事と思います。年度内に成立しない場合は被害を受けるのは国民であることを十分認識して頑張っていきます。

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