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永田町通信
(H18・9.6)
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 安倍晋三官房長官が去る9月1日自由民主党総裁選挙に出馬することを正式に表明した。これで、麻生外務大臣、谷垣財務大臣と共に予定された3人の総裁選候補者が出そろったが、安倍官房長官の優位は揺るぎない情勢である。総裁選挙は9月8日告示、20日投開票であるが、いまでは衆参合わせて403人の自民党国会議員の中75%の300人を超える議員が安倍官房長官を支持する現状となっている。こうなってくると安倍官房長官の政権構想が国民の重大な関心事になってくる。安倍氏は憲法改正について任期中に少しでも改正という方向で前に進めたい。中国韓国との関係改善。また、公教育の再生に取り組んでいくと発言して憲法改正と教育改革を最重要課題に挙げている。一方、自らの派閥離脱については「総裁に当選すれば、当然派閥を離脱する」と明言している。しかし、一年前に郵政民営化法案に反対して自民党を離れさせられた衆議院議員の復党問題については正式に発言した者は居ない。来年の参議院選挙を控えて色々な噂が流れているが、場当たり的発言では国民は誰を信用して良いか解らない。衆議院で可決して参議院で否決されたからと言って衆議院を解散するのも理解できないが、来年の参議院選挙では法案に反対した者でも公認するという事は自民党にとっては矛盾した取り扱いではないのだろうか。昨日、九州で行われた総裁選立候補者3人は「長い間自民党に貢献した功労者が多いので、今後、協力できるならば一事のことで、ここまでやるのはやりすぎではないか」と発言している。こんなことで参議院選挙が終わるまで様子を見ることで理解できるのか心配だ。
 自民党総裁選で優位に立つ安倍官房長官のもとに議員の支援組織が次々に誕生して熾烈な功名争いがはじまっている。互いに安倍政権の人事を睨んだ動きではあるが、余りにも見え見えの見苦しい売り込み運動である。かっての派閥はあっても纏める力は無くなってしまった。こんなことでは、自民党は政権を維持する能力を失うであろう。

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