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永田町通信
(H18・8.08)
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今年も8月15日太平洋戦争が終了して61年目の終戦記念日がきます。毎年ではあるが、この時期に内閣総理大臣及び各閣僚の靖国神社参拝が公的であるとか私的であるとかマスコミが騒いでいるが、今年は今までとは少し違った意味での賛否両論がある。
それは、靖国神社へのA級戦犯合祀に対する昭和天皇の強い不快感を記した故富田元宮内庁長官の手帳が発表されたからである。これについて、ある東大教授は「これまでも側近が残した資料の中で、昭和天皇が靖国神社を参拝しなくなった理由はA級戦犯が合祀されたからだという説はあった。今回の資料でその議論に決着が着いたと指摘している。
これは、首相の靖国参拝推進派にとってはショックな話で、今後のA級戦犯分祀論にも影響があるのではないか。来月予定している自民党の総裁選挙に立候補予定されている方々の靖国神社参拝について何時どういう形で参拝に行くのか、行かないのかマスコミの話題になっている。本人の心の問題であり総裁選の問題にはならないと小泉総理が話しているが、この点は、憲法第20条から見ても正しい。戦争でなくなった英霊を追悼するのは国の指導者として当然の責務でもあり、靖国問題を総裁選の争点にするのは好ましくない。しかし、中国や韓国という近隣諸国からは、総理がA級戦犯を祀る靖国神社に参拝することは、日本の過去の戦争を正当化するものであると写るらしい。そうであるならば分祀して新しく参拝する場所を造るのも一つの方法であるが、それには、靖国神社側の判断も必要であり、遺族会側の承諾もいるであろう。また、その話が出来て靖国神社をめぐる法案が出来て国会に提出されても戦争についての正悪が論議されて、そう簡単にはまとまらない。それが不可能であれば、異論を唱える国とトップ会談をして宗教に対するその国の認識を深める努力をすることに時間を掛けてみるのもよいのではないか。

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