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永田町通信
(H18・7.26)
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 昭和天皇が崩御されて18年、当時の富田朝彦宮内庁長官が天皇のお言葉を「メモ」した日記が公表されているが、その中に昭和天皇が靖国神社に参拝されなくなった理由をA級戦犯が合祀されたから行かなくなったと記されている。「だから78年の合祀以来参拝していない、それが私の心である。」との御発言である。個人的な人の批判などされない昭和天皇がこんなに明確にA級戦犯合祀に反対の意思をお持ちであったとは国民の大多数の者が驚いているのではないか。戦後40年経った85年(昭和60年)当時の中曽根康弘首相が、戦後歴代首相として初めて全閣僚(海外出張者を除く)と共に靖国神社を公式参拝をした。これに対し、中国、韓国などアジアの国々から「日本は侵略戦争を正当化しようとしている」と激しい反発があり、なかでも、中国はA級戦犯の合祀を問題化した。そこで、中曽根首相は近隣諸国との関係悪化を心配して、これ1回で参拝を止めた。その後、自民党内では首相の靖国参拝が問題視されないようA級戦犯の分祀が検討されているが、今年の8月15日に小泉首相が靖国神社を参拝するかどうか問題になっている。時恰も日本の総理大臣を9月に選ぶ時期と重なっている。自民党の総裁選は世論調査によると福田、安倍の元、現、官房長官の二人が事実上争うことになるであろうとの報道であったが、靖国神社に参拝することで福田元官房長官は、現政権と異なる意見を表明することになると国論を二分した印象を与えることになり国益にそぐわない。又、同じ自民党であるから政策は大きくは違わない。として総裁選には出馬をしないと表明した。これは、小泉首相と森前首相の会談後の表明であるから何を話されたかは解らないが、森派を一本化した意味はあるが、太平洋戦争前の昭和15年にできた大政翼賛会にならないよう心配している。政治家が意見を言うことが出来ない雰囲気の政治体制が出来ることを憂う。

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