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永田町通信
(H16・9.13)
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 去る10日小泉首相は、郵政事業民営化の基本方針を閣議で決定した。その内容の主な点は、事業会社を4つの事業会社に分割し、窓口ネットワーク会社、郵便事業会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社として、会社ごとに損益を明確化してリスクを遮断する。この方針に従って平成19年4月から民営化する。としてその手法を詳しく5つの視点から書き分けているが、その評価については余り良くない。自民党内では予算案や法律案等はあらかじめ党の機関承諾を得て閣議で決定するのが長い間の慣習であり、党内の意見を集約する方法として慣例となっている。そうしないと政府に法案の提出権はあっても、国会に出されて自民党が賛成しなければ成立しない事となってしまう。これからの具体的な法案作りの段階では、党側から受け入れ可能な法案の内容にするよう強力な風圧がかかるだろう。これを所管する麻生総務大臣は「民営化会社が黒字になる枠組みが必要で、郵政公社総裁や私の意見はかなり反映された。民営化後も郵便局網を維持する大変な作業がある。制度設計の中で違うとなれば、基本方針に戻って議論する必要がある」と発言されている。
小泉首相は法案創りを郵政行政を所管する総務省ではなく、首相直轄の内閣官房に指示したり、「一内閣一閣僚」を明言してたのに、今月末に内閣改造を行い、郵政民営化に賛成する議員を登用するなどと「踏絵人事」を明言している。独裁政治に走らないようにしてもらいたいものである。国民の間では郵便配達や郵便貯金は暮らしに根付いているだけに将来に対する様々な戸惑いと不安がある。世論調査でもそのような結果が出ている。首相の政策が国会で否定されれば、解散か総辞職と言うことになってしまう。
もっと内部の意見を取り入れた法案を国会に提出してもらいたいものである。 

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