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永田町通信
(H15・12.08)
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 第158回特別国会が、11月27日に終了しました。その日の内に臨時国会召集要求書が民主党から提出されましたが、憲法53条によれば、「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することが出来る。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求が有れば、内閣は、その召集を決定しなければならない」となっています。その要求理由は(1)総選挙が行われる直前に解任された藤井前道路公団総裁解任問題(2)自衛隊のイラクへの派遣問題(3)新たに発見されたBSE感染牛の問題 が主な点です。特別国会では小泉総理の所信表明演説と、これに対する各党の代表質問も見送られ、衆参の予算委員会がそれぞれ半日ずつ開かれたのみであるから、速やかに臨時国会を招集するよう求めたものであります。しかし内閣は、16年度予算案編成と共に税制改正という大きな問題を抱えており時間的余裕がないとして、これを拒否しました。その代わりに来年の通常国会を例年より早くT月19日頃招集する案があるようです。小泉首相が来年度予算で国から地方への補助金1兆円の削減と税源移譲の方針を打ち出したことをうけて、政府は削減額を各省に割り当てました。各省は削減項目や額、手法を決めて官邸に報告することになっていますが、どの補助金を削り、どの税を地方に移すのか、内容によっては地方の負担増に成りかねません。無駄な事業を削り込むのは当然であるが、地方の福祉や行政サービスの低下につながるものについては慎重に検討していかなければなりませんし、また自治体間の税収格差をどう調整するかも非常に重要な問題であります。改革が改悪にならないよう、政治的な決断が迫られていると思います。


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